はじめに
近年、英語をはじめとする語学だけでなく、プログラミングなどのITスキルも同時に学べるIT留学は、大学生から社会人まで年齢を問わず人気が高まっています。
グローバル化とデジタル化が進む昨今、英語とプログラミングは、将来の必須スキルと言われており、こうした流れはどんどん加速していくとの見方が大半です。
そんな中、IT留学の留学先として人気なのが、インド(バンガロール)とフィリピン(セブ)です。
当校はフィリピンを拠点としているプログラミングスクールではありますが、インドも経済発展とともにすごく注目が高まっている留学先で、我々としてもひそかに目をつけているマーケットです。
今回は、公平な目線でインドとフィリピンを比較しながら、留学を検討されている方のために情報をまとめていきたいと思っています。
具体的には、以下のポイントについて、インドとフィリピンを比較していきます。
- プログラミングを学ぶ環境
- 英語を学ぶ環境
- 物価、料金
- 気候
- 治安
結論としては、以下のようになっています。
- すでに英語力があり、なるべく費用を抑えたい場合はインド(バンガロール)
- 英語も勉強したい、なるべく安心して、温暖な過ごしやすいリゾート環境で集中したい場合はフィリピン(セブ)
- プログラミング学習に集中したい、遊びより学びを優先したい(バギオ)
以下で、具体的に解説します。 読んでいただければ、ご自身のレベルに合わせて最適な留学先を見つけるための助けになるかと思います。
プログラミングを学ぶ環境
まずはIT留学にとって一番大切なポイント「プログラミングを学ぶ環境」についてです。インドとフィリピンで学習のクオリティにどんな違いがあるでしょうか。
インド
インドは、近年目覚ましい発展を遂げた国の一つです。とくにITの分野での発展が顕著です。 インド南部にある都市「バンガロール」はインドのシリコンバレーと呼ばれ、テックカンパニーが集まっています。
それに合わせてプログラミング教育も盛んになっており、大学をはじめとする教育機関や、IT留学を提供する語学学校も増えています。
実際に、優秀なインド人エンジニアは非常に多いです。 GoogleのCEOであるサンダー・ピチャイ氏をはじめ、マイクロソフト、アドビの元CEOもインド出身者であることは有名ですよね。
最近だと、「メルカリの新卒エンジニアの9割がインド人」というニュースも話題になっていました。人種に関わらず、英語とプログラミングのスキルがあれば日系企業も構わず採用する時代が目の前まで来ています。
その筆頭にいるのが、実はインドの人々なのです。
レベルの高い人の中でプログラミング学習できる
このように、インドとくにバンガロール周辺であれば、非常に高いレベルのエンジニアが揃っているので、必然的にそういった人たちと関わるチャンスも多くなります。
また、全体のレベルが高いということは、必然的に講師のレベルも高くなっています。 (もちろん、講師のレベルは選ぶ学校によってまちまちではありますので、断定はできませんが。)
インド人エンジニアは、世界中で活躍していることも評価すべきポイントです。彼らの多くは、はじめから国内だけでなく世界に向いています。
IT留学をされる方の多くは、海外での就職・転職でのキャリアアップも考えていることでしょうから、インド人の海外志向のマインドに触れることができるのもインド留学のメリットといっていいでしょう。
海外転職を考えている方にとっては、仕事の取り方など参考にできる点が多くあるでしょう。海外就職サポートを行っている学校も増えています。
フィリピン
フィリピンでIT留学を検討すると、まずセブ島が留学先として真っ先に挙がってくるかと思います。
セブ島はリゾート地としても大変有名ですが、実はアメリカやオーストラリアIT企業のオフショア開発先としても人気なので、バンガロールと同じくIT教育の熱が高まっているエリアです。
インド人と同じく、世界を相手に活躍するフィリピン人エンジニアは増えています。 ただし、インド人ほどではありません。
インド人はもともと数学にとても強いこともあり、学問としての基礎的な素地が強い。一方で、フィリピンではまだそこまでのレベルには至っていないのが現状です。(一部の富裕層をのぞく)
ただし、プログラミング初心者のIT留学であれば、凄腕エンジニアしか扱えないような技術や内容には触れませんから、中堅のフィリピン人エンジニアでも、十分教えることが可能です。
英語を学ぶ環境
IT留学でもう一つ大切なのは、英語を学ぶ、あるいは使うということです。わざわざ日本ではなく海外留学をするのですから、英語環境は大切ですよね。 英語についても、インドとフィリピンそれぞれまとめてみました。
インド(バンガロール)
インドの公用語はヒンディー語ですが、英語も通じます。 IT企業がたくさん集まっているバンガロールでは、英語を流暢に扱う人が非常に多い印象です。
しかしながら、インド人の英語は非常に訛りが強いのもまた事実。 日本人特有のへたくそな英語が「ジャパングリッシュ」と呼ばれているように、インド人の英語は「ヒングリッシュ」(ヒンディー語+イングリッシュ)と呼ばれているほどです。
インド英語がなぜ聞き取りづらいかというと、「非常にヒンディー語アクセントが強いから」また、「英単語もヒンディー語読みしてしまうから」です。
ジャパングリッシュで有名な日本人としては何とも耳が痛い批判ですが、英語初心者というよりは、ある程度の英語レベルがある方がインド留学には向いているように思います。
フィリピン(セブ)
フィリピンはアメリカに占領されていた歴史的背景があります。 そのため、フィリピンで話される現地語のほかに、英語が広く浸透しています。 また、フィリピン人は小学校から英語教育を受けます。
さらにテレビ番組や街の看板、レストランのメニューや商品のパッケージなどは、英語で書かれていることがほとんどです。 英語を使用する機会が非常に多いので、日本人にとっても英語学習に適した環境と言えるでしょう。
もちろんフィリピン人の英語にも訛りはありますが、インド人ほどではありません。東南アジア諸国の中では、最も癖のない綺麗なアメリカ英語を扱います。
実際、リモートワークで、アメリカ企業に務めているフィリピン人も増えており、スカイプ等のテレビ電話で流暢な英語を話します。
プログラミングだけでなく、英語も諦めたくない、妥協したくない方は、フィリピンの方が向いているといえるでしょう。
留学費用
フィリピンとインドは、欧米諸国のスクールに比べて格安で授業を提供しています。 では、フィリピンとインドではどちらが安いのでしょうか? 結論からいうと、インドの方が安い(ことが多い)です。
- セブのプログラミングスクールは、学校にもよりますが、12週間(宿泊込み)で約60万円〜が目安です。
- 一方で、インド(バンガロール)のスクールは、12週間(宿泊込み)で約45万円〜が目安です。
基本的な生活品の物価については、フィリピンもインドもほぼ同じと考えていいでしょう。 例えば、ペットボトルのコーラ500mlが50円~60円ほど。日本の約半分ですね。
留学費用に関しては、インドに軍配が上がりそう。では、生活環境はどうでしょうか?
生活環境
ここでは、一般的な生活環境や、日本からの渡航について比較して解説していきます。
アクセス
フィリピンにいくにしろ、インドに行くにしろ、飛行機を使っていくことになります。
フィリピン・セブ島へはリゾートとしての人気も高まっていて、成田空港をはじめとする空港から安い便が増えています。 安い時を狙って行けば、1万円以内で行けることもしばしば。
一方で、インド・バンガロールへの飛行機は必ず乗り継ぎが1回以上あります。(タイで乗り継ぎが多い) 価格は安くても2万円を切ることはほとんどありません。片道3~4万円が平均価格なので、往復だとフィリピンより4~5万円は高くなると思っておいた方がいいでしょう。
治安
新興国での留学で一番心配なのが、治安かと思います。 日本が世界的にみてトップレベルで安全な国なので、どの国に行くとしても用心するにこしたことはありません。
インド(バンガロール)
「インドは危険」というイメージはかなり強いですが、近年改善してきています。 とくにバンガロールやデリーなど主要都市部では、経済の発展とともに治安も改善してきている印象です。
とはいえ、まだまだ日本に比べると治安の悪い国であることには変わりがないので、用心が必要です。
とくに電車内や人ごみでのスリや置き引きが大変多くなっています。 また、フレンドリーに近づいてきて、仲良くなったと思ったら詐欺にあっていたり、薬物事件に巻き込まれたりと、英語が理解できない人をターゲットにした犯罪が横行しています。
ぼったくりタクシーなどの軽い犯罪は警察も動かないので、自身で用心するほかありません。やられても泣き寝入りする方がほとんどです。
旅慣れたバックパッカーでも「インドは危ない!」というひとはまだまだ多いですね。
フィリピン(セブ)
フィリピンも同じく、危険なイメージの強い国かと思いますが、 実は軽犯罪の数でいうと、旅行先で人気のイタリアやスペインの約10分の1です。
実際に留学した生徒の多くは 「フィリピンはニュースで知っていたより安全」 「治安が悪いと聞いていたけど安全」 とのコメントがほとんどです。
とはいえ、犯罪がないわけではありません。 セブはリゾート地として発展がすすみ、安全なエリアが増えていますが、ストリートチルドレンや旅行者を狙ったスリ・ひったくりもあるので、注意はもちろん必要です。
気候
インドもフィリピンも、「暖かい・暑い国」というイメージがあるかと思います。 ただし、同じ暑さでもフィリピンとインドでは種類が違います。 結論からいうと、気候に関してはフィリピンの方がオススメできます。
インド(バンガロール)
インドの年間の平均気温は25℃であり、1年を通して暑い国です。 暑期(4~6月)は日中の気温が35度以上、日によっては40度を超えます。 日本の夏もかなり暑いですが、それに匹敵する暑さですね。
ちなみに、インドには雨季があります。 7月〜8月にかけて雨が降り続きますので、留学を検討する場合は、雨季を避けた方が過ごしやすいかと思います。
フィリピン(セブ)
リゾート地として有名なセブもまた、南国のイメージ通り、一年中あたたかい気候が続くのが特徴です。
とはいえ、年平均気温は26~27℃。 3月〜5月は酷暑期と呼ばれていますが、暑くても34度ほどです。
また、フィリピンではビーチやマリンスポーツなどアクティビティが豊富なので、息抜きするなら逆にこの時期がオススメです。
フィリピンにも雨季があります。 7月〜9月までは雨季になり、スコールがどばーっと降る日が多くなります。 また、台風が来るシーズンでもありますので、この時期の留学には注意したほうがいいでしょう。
ベストシーズンは1月〜4月、もしくは3月〜5月です。
まとめ
ここまでのポイントを表にしてまとめました。
インド(バンガロール) | フィリピン(セブ) | |
---|---|---|
プログラミング | ◎ | ◯ |
英語 | △ | ◎ |
費用 | ◎ | △ |
治安 | △ | ◯ |
気候 | △ | ◯ |
結論としては、 ・すでに英語力があり、なるべく費用を抑えたい場合はインド(バンガロール) ・英語も勉強したい、なるべく安心して、温暖な過ごしやすいリゾート環境で集中したい場合はフィリピン(セブ)
となります。
フィリピンの軽井沢・バギオ留学もオススメ!
ここからは、すこしだけ宣伝になります。
当校はフィリピン・バギオ市という場所にあります。バギオはとても涼しく過ごしやすい気候で「フィリピンの軽井沢」として有名な地域です。
さらに、バギオはフィリピンの中でも最も安全で、東南アジアのなかでもトップクラスに犯罪の少ない地域として、最近日本でも知られるようになってきました。
さらにさらに、英語に関してもバギオの人たちは癖のない英語を話すことで知られています。これは、世界大戦中にバギオはスペイン占領の影響がすくなかったためだと言われています。スペイン語アクセントが少ないので、聴きやすくナチュラルな英語を話す人が多いのです。
つまり、勉強に集中したい方にはうってつけの環境です。余計な安全面の心配や、暑さの影響を最小に抑えながら、本当に大切な勉強に集中できる環境を用意するために、バギオをIT留学の拠点として選びました。
先ほどの表に、バギオを付け足すなら以下のようになります。
インド | セブ | バギオ | |
---|---|---|---|
プログラミング | ◎ | ◯ | ◎ |
英語 | △ | ◯ | ◎ |
費用 | ◎ | △ | ◯ |
治安 | △ | ◯ | ◎ |
気候 | △ | ◯ | ◎ |
バギオ 唯一の難点は、空港から遠いことです。 マニラ空港からバスで5時間ほどかかってしまいます。
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